北海道発の炭焼ステーキ専門店「炭焼ステーキBEEF IMPACT」を運営する大東エンタープライズが、フランチャイズ(FC)加盟オーナーの募集を始めています。2014年の1号店開業以降、北海道を中心に直営10店舗まで拡大してきた実績を土台に、今後は全国での出店スピードを上げる構えです。外食の多店舗展開で壁になりやすいのが「味のブレ」と「人手」で、同社は自社の食肉加工工場と省人化オペレーションを前面に出し、未経験者でも運営しやすいモデルを訴求しています。
背景として見逃せないのが、原材料コストと人件費の上振れが常態化する中で、外食各社が利益の出し方を組み替えている点です。BEEF IMPACTは石狩の自社工場を持ち、輸入チルドビーフを直営店と同条件で使えるとしています。一般にステーキ業態は原価率が高くなりやすく、仕入れ条件の差がそのまま収益差になりやすいため、サプライチェーンを内製化していることはFCにとって魅力になり得ます。直営の既存店売上が年105%程度で推移しているという数字も、成熟した外食市場では「既存店の底上げが続いている」意味合いを持ち、加盟検討時の材料になりそうです。


省人化と標準化の狙い
同社はタブレット注文や自動釣銭機、炭火焼きマニュアルなどで業務を標準化し、2名・30日間の研修で開業できるとしています。人手不足が深刻な地域ほど「店を回す難易度」が出店判断を左右しやすく、少人数運営を前提にした設計は出店余地を広げる可能性があります。一方で炭火焼きは魅力である反面、火の管理や提供品質が体験価値を左右しやすく、標準化がどこまで再現性を担保できるかが全国展開の焦点になりそうです。
数字のインパクトと注意点
繁華街で月商2,000万円以上・利益率30%以上、郊外でも月商1,000万円以上・利益率20%以上を狙えるというモデル提示は強気に映ります。仮に月商2,000万円で利益率30%であれば月600万円規模の利益となり、投資回収の想像がしやすくなりますが、実際には家賃・人件費・販促費の地域差や、開業初期の集客立ち上げでブレが生じやすい点には留意が必要です。専任SVの巡回やSNS支援など本部支援も掲げており、加盟店の自走負担をどこまで下げられるかが、早期離脱を抑える鍵になりそうです。
外食FCは「売れる店」を作るだけでなく、「ぶれずに増やす仕組み」を競う局面に入っています。BEEF IMPACTは自社工場という供給面と、省人化という運営面の両輪を揃えてきたため、今後は北海道外での立地・客層に合わせたメニュー設計や価格帯の最適化が進むかが注目点になります。


